高知県が実施しているスタートアップ企業と県内企業のコラボレーションによる新事業開発を目指す「こうちネクストコラボプロジェクト(新事業創出人材育成事業)」にて、令和2年度に取り組んだ「フードテック」「アグリテック」の領域から、3つのプロジェクトがスタートしました。
①昆布端材を活用したコオロギ養殖と風味評価
有限会社泉利昆布海産の製造過程で排出される、商品にならない昆布端材を活用して、株式会社BugMoにて養殖している食用コオロギに給餌、収穫に成功しました。収穫したコオロギを粉末化し、BugMo社内で風味評価を実施しました。今後、高知県工業技術センターにて旨味成分などを分析し、これまでにない価値を付加した新商品開発の可能性について検討を進めます。
②ユズ搾汁後の未利用資源を活用したエタノール抽出
JA高知県のユズ搾汁後に排出される未利用資源の「さのう」から、株式会社ファーメンステーションの持つ高い発酵技術により、エタノールの抽出に成功。これまでコストをかけて産廃処理していたゆず残渣のみを原材料とする画期的なエタノールを使用し、ハンドスプレー等の試作品を製作しました。
③樹液流センサーを活用した蒸散モデルによる温室メロンの高度自動潅水システムの開発
JA高知県土佐市メロン部会にて、ハウス栽培のメロンにKisvin Science株式会社の樹液流センサーを設置し、取得したデータをもとにメロンの水分蒸散モデル作成に着手。習得の難しい灌水技術を定式化することによる経営の安定化や後継者育成の可能性について検討を進めます。
高知県は令和3年度も「こうちネクストコラボプロジェクト」を実施し、県内企業とスタートアップ企業のコラボレーションによる新事業展開と、県内の新事業創出人材の育成を促進して参ります!